『元気なのにめまいがあるのよね』という方の自律神経バランスを計ったら
薬を飲んでも治らないひどいめまい。検査結果は異常なしで原因も不明という方が、お友達から紹介をされて来院されました。
自律神経測定をするとH5膀胱経と呼ばれる自律神経が他の神経よりも明らかに興奮状態です。
膀胱経というのは膀胱を中心に背中や足のうらを通っているとても長い自律神経です。ここが高いというのは、多くの場合、体の中心部がこわばって熱が内側にこもっている状態です。
案の定、背中と肩がパンパンに張っています。肩こりというよりは内側に老廃物がたまって外に出られなくてうっ血している幹事。
でも、患者さんは、肩や背中がこっているという自覚は全くありませんでした。
こうしたタイプの肩こりの方って、自覚がない人が多いんですよね。
傍から見ると、とにかくエネルギッシュ。自分でも、基本的には元気で健康だと思っていて、カラダにはほとんど気を使いません。でも、実際には、カラダは疲弊していて、ある日突然脳溢血などで倒れるというタイプです。
でも、幸いにして(という表現も変ですが)、この方のカラダは「めまい」という形で必死に疲れを訴えてくれていたようです。
肩甲骨の位置を調整した後で自律神経調整をしたら、めまいはその場で止まりました。また、耳の後ろに置くための自分で使えるテープ式の鍼をお渡しして、腰回りのゆがみを解消するためのセルフケアをしてもらっています。いまのところめまいは再発していないようです。
めまいが起こらないことは良いことなんですけど、この方のように、めまいが「カラダからの唯一の声」の場合、強制的にめまいを止めてしまったら、次は脳溢血かもしれません。
症状を止めるのではなくて、根本原因を見ていかないといけないなあ、と再確認しました。
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