仕事で燃えつきないためのチェックリスト
「仕事で燃えつきないために 対人援助職のメンタルヘルスケア」という本を読みました。
その中で、対人援助職は、こんな風に被援助者と接すると良いですよ、というチェックリストがありました。
そのままでは、ちょっと分かりにくい個所もあったので、かなり表現を変えました。
援助職の方、是非、チェックしてみてください!
- 相手に気に入られたいと思いながら関わらない。相手が自分を気に入るかどうかはあなたが配慮すべきことはありません。あなたは、相手の気持ちではなく、相手の必要(治療・ケア・保育等)に集中しましょう。
- 通常では認められないことでも、この人のためなら特別に認めようと言う考え方はやめましょう。自分の責任が何で、どこまでは仕事でどこからは過剰な責任かを確認し、限界を超えたら相手にしっかりと伝えましょう。誰かを特別扱いすることは、あなたのプライベートを浸食する行為です。
- 本人がやるべきことは代わってやらない。それは、相手のためではなく、単にあなたが、自分の仕事をスムーズに進めたいのか、もしくは、相手に好かれたいと思っているだけの行為です。
- ほかのことに気を取られながら関わるのをやめましょう。関わる時は相手に集中しましょう。
- 必要があるのなら、被援助者との言い争いを避けないようにしましょう。被援助者の発言に矛盾があったら、きちんと矛盾を指摘し事実を確認しましょう。信頼関係を作るまでは言い争えないと言う人もいますが、簡単な嘘をそのまま受け入れる人を、専門職として相手が尊敬して接するかどうか、もう一度考えてみましょう。
- 自分の力で相手を救うのではなく、自分は単なる援助をしているだけだと考えましょう。疲れを感じたら休みましょう。不安を感じたら不安の原因を確認しましょう。
- 相手を自分の理想に当てはめよう(=支配、コントロール)としていませんか?この人はこうあるべき、こういう風に回復するべき、といった自分の想定・予想通りに相手が変容しているとしたら、共依存関係ではないかを疑いましょう。
- 相手が、自分の期待にこたえるように行動すべき、これだけ援助しているのだから変わって当然、と感じていませんか?専門職として真剣に接することと、相手が回復・変容することはイコールではありません。こういう考え方に陥っているとしたら、もえつきまたは共依存関係ではないかを疑っていましょう。
- 自分が関わることで相手の課題を解決したり、相手の質問に回答することではなく、相手の行動プロセスがどう変化しているかを気にかけましょう。
当院は、問診・カウンセリングの時間が長いので、どうしても施術者のお一人お一人の患者様への思い入れが強くなりすぎがちです。
緊急性がないのに、プライベートの時間に健康相談に乗ったり、という不適切な対応をして、結果的に燃え尽きてしまう、というのは、治療業界では本当によくあること。私達自身のメンタルケアのためにも、定期的に確認しないといけないな、と思いました。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ルーフバルコニーから伝ってやってきました(*^_^*)
バウンダリー境界線」という本とAC向けの書籍などに共通した考えなのかな~と思いながら読みました。とても参考になりました。ありがとうございます。
今日沖縄は黄砂が降り?ました。といっても、ずっと在宅してたんですけどね(笑)
投稿: アベンアゼル | 2010年12月 5日 (日) 02時26分