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2010年9月26日 (日)

線維筋痛症の治療方法というものは存在しないはず

線維筋痛症と診断された、家族が診断された、という方、線維筋痛症と確定診断をうけた患者が来院している、という治療家のみなさん、線維筋痛症という病気のことをどの程度御存知でしょうか?

線維筋痛症という病名はありません。

あくまでも、線維筋痛症は「症」つまり、症状・症候群です。
ですから、線維筋痛症の治療というのはあり得ません。

風邪は風邪という症候群であって、風邪という病気ではありません。ですから、風邪薬というものは実はこの世の中には存在していません。風邪の症状を軽減する薬でしかありません。

現在、この世に存在する自称 線維筋痛症治療法は、どれも「線維筋痛症の症状を軽減する」だけであって、治療法ではないという事実をまず理解してください。

ですから、私は「自分は線維筋痛症を治せる」という治療家がいたとしたら、その時点で、その人は嘘をついていると見なして、治療を受ける必要はないと思います。

私は、自分の病気のこともあり、何人もの線維筋痛症患者と接してきましたが、この病気を引き起こしている原因は人によって違うと実感しています。症状の軽減であれば、画一的な対処でも一定の効果はありますが、根本的にこの病気に罹患した体質を改善していくのであれば、原因に応じた対処が必要です。

(症状の差)
精神症状が強い人、筋肉症状が強い人
痛みのパタンに大きな波があり痛み始めると行きも出来ない人、常に痛みがある人
服が触っても痛い人(脳が痛みを覚えてしまっている人)、物が触れると傷む人、物は大丈夫なのに人間の手や身体が触れると傷む人
化学物質過敏症を併発している人、していない人
呼吸をすると楽になる人、呼吸をするとつらくなる人

(発病前の体質)
末端の冷えが強い人、体幹の表部の冷えが強い人、表面は熱く内臓が冷えている人、上半身はのぼせ下半身は冷えている人(冷え逆上せがある人)
食生活
飲酒・喫煙の習慣
運動週間
関節の可動域

こうしたことを総合的に判断して、どの治療が有効であるかを判断する必要があり、線維筋痛症だからこれをすれば良い、ということはありません。

ですので、メールや電話などでいろいろとお問い合せをいただきますが、これをすればよい、というアドバイスは身体を診ていない段階では何もできないということを理解していただきたいと思います。

また、日本では、直接身体を診ていない人に対して医療従事者が個別のアドバイスをすることは違法行為であるということも、知っておいていただきたいと思います。

以前、以前、このブログでも書きましたが、当院(というか高円寺の院長個人)が得意としているのは、

・抗てんかん薬や抗うつ剤、精神安定剤の服薬で症状が改善しない方(心因性要因が少ない方、ということだと思います)

・交感神経のバランスが崩れ過緊張を起こし、血管の収縮で虚血状態となった筋肉が酸欠状態となることで激しい痛みが発生する「緊張性筋炎症候群」を併発している方

・リウマチ因子がある方

に限定されます。ですので、これに該当するのであれば、一度来院していただいても良いかもしれません。

本人が、以前の私のように完全寝たきりの場合は、ご家族が来院をして、筋膜リリースの手技を院長から教えてもらうという協力方法も可能です。

ただ、解剖学や生理学の専門知識がある人間が、更に15年以上かけて身につけている手技ですので、相当必死に覚える必要がるということは、あらかじめ了解してください。

ただ、家族が必死になればなるほど、精神的に追い詰められて症状が悪化する患者もいます。私が知る限り、完癒した患者の多くは一人暮らし、または家族から精神的にはサポートしてもらいながらも、治療の面では口出しをされずに、自分が信じた治療に専念できた人です。

家族の形はいろいろあると思いますが、本人が希望する以上に何かをするのはプレッシャーにもなるため、ご本人と話し合うことが大切だと思います。

また、薬に関してもよく質問をされますが、米ファイザーのプレガバリン(製品名「リリカ」)と米リリーのヂュロキセチン(「シンバルタ」のどちらも、上述のとおり「症状を軽減する」薬であって、線維筋痛症を治す薬ではありません。

風邪薬を飲んでも風邪は治らないのと同じです。

日本人の多くが、薬というものを誤解しているようで、薬が病気を治すと思いこんでいる方が少なくありません。しかし、こと、この病気に関して言えば、薬を飲んで症状が軽減されることはあっても、病気を治すことはありません。

服薬をして症状が軽減し、生活品質があがり、さまざまなストレスが減る結果、免疫力が上がった結果、線維筋痛症と呼ばれる症状が無くなる、というのが服薬の効果です。

私は、服薬を否定していません。服薬で症状が軽減するのであれば、服薬と体質改善・筋疲労の軽減を併用することはとても大切だと思います。

しかし、線維筋痛症や慢性疲労症候群は化学物質過敏症を併発しやすい病気でもあり、効果がないと判断した場合には、潔く服薬を中断する決断も重要だと思います。

あらゆる病気に共通していると思うのですが、一番大切なことは、身体の構造に対する正しい知識を身につけること、そして次に、治療法(服薬・手技療法)の効く構造を理解して、論理的に正しいかどうかを判断する理性だと思います。

私が、線維筋痛症から生還した最大の武器は、私の理性です。そしてまた、線維筋痛症に罹患した最大の原因も、この理性です。

精神症状が少ない線維筋痛症患者は、物事を徹底的に考え、責任を引き受け、やりきる人間が大半です。

この、自分を追い詰めて病気にまでなった性格を、自分を追い詰める方向ではなく、理論的に身体を解明する方向に向けられれば、軽快していくことは可能だと思います。

どうか、悲観せず、理性を失わず、自分の身体に意識を閉じこめずに、痛みの仕組みを理解しようと努めて下さい。

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