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2010年5月29日 (土)

自律神経失調症の治療方針3

■前回までのまとめ
自律神経失調症と診断された方の中には、
・むちうちやストレートネックといった首の疾患()といった骨格・骨
・筋肉や髄膜・反応性症状といった通常の臨床検査で発見されにくい症状

こうしたことが原因で不定愁訴が起きているため精神安定剤の服薬や鍼治療等、心因性の治療をしても、なかなか症状が改善しない方がいます。

骨格・骨が原因の方の場合は骨格矯正や、日々の生活の中で姿勢を矯正してくという必要があります。


本日は「自律神経失調症」と診断されて来院された方の中で、複数名の方が罹患していた病気について紹介していきたいと思います。

自律神経失調症やうつ病と診断されて鍼灸治療を受けよう、という方はあまり多くはありません。

多くの場合は、肩こり腰痛がひどくてペインケアを目的に来院された方に、よくよくお話しを伺ってみると、自律神経失調症やうつ病と診断されて服薬中、という方が大半です。

(1)線維筋痛症

私が今までにお会いした何十人という方全員が、30代~40代の女性の発症率が著しく高く、細身で色が白く、首のカーブが少なくすらっとした印象でした。中年女性の罹患率が高い疾患ですが、中には男性や10代、80代の方もいます。

自律神経失調症やうつ病と診断されている方で、

  • 頻繁に寝違え症状が起きる
  • ぎっくり腰のような激痛があったかと思うと急に痛みが消える
  • 痛みがある場所が頻繁に移動する
  • 常に肩ががちがちに凝っている

といった症状があり、怪我のような急性の症状に見えるにもかかわらず、温熱療法やマッサージで症状が解消する場合に真っ先に疑うのがこの疾患です。(本当の寝違え・ぎっくり腰等のねんざの直後に温熱療法をすると症状は悪化します。)

現時点では原因は不明であり、さまざまな原因で発症していると思われます。

裏番長が個人的に運営しているブログを読んで「ほぼ完全寝たきりの状態から完治させられたなら、是非治療を受けたいです!」というご連絡をいただくことが多々あります。

ですが、当院で施術をさせていただいたり、裏番長が相談に乗ってきた方の中で、当院が行っている温熱療法が有効なのは、
・抗てんかん薬や抗うつ剤、精神安定剤の服薬で症状が改善しない方(心因性要因が少ない方、ということだと思います)
・交感神経のバランスが崩れ過緊張を起こし、血管の収縮で虚血状態となった筋肉が酸欠状態となることで激しい痛みが発生する「緊張性筋炎症候群」を併発し ている方

に限定されます。ですので、温熱療法や筋膜リリースだけであらゆるタイプの線維筋痛症が解消する、ということはありません。

当院の場合、線維筋痛症であれば、筋繊維を温め、弾力を回復させていく施術を中核に据えます。化学物質過敏症やアレルギーを併発しやすいので、金属製の刺す鍼やアロマは使いません。中心は灸と温熱療法、とても弱い刺激によるオールハンドでの筋膜リリースです。(痛みがひどい時に応急処置として刺す鍼を使うことはあります)。

線維筋痛症と診断され上記2つの条件に該当する場合や、自律神経失調症と診断された方の中で寝違えのような症状が頻繁に発生する場合には、温熱療法を併用を是非検討してください。

(2)脳脊髄液減少症

何よりも安静とブラッドパッチ等の外科的処置が必要です。知名度が低い疾患ではありますが、MRIにより診断が可能です。交通事故や頭をぶつけるような事故の後で、不定愁訴がとまらなくなった場合には、必ずMRI検査を受けてください。

(3)低血糖症
自律神経失調症と診断されている方のうちで、食後に異様な眠気がある、という方の場合に真っ先に疑う症状です。(1)の線維筋痛症と併発している事が少なくありません。
以前にこちらの記事でまとめました。ぜひ、こちらもお読みください。

自律神経失調症、と診断された方の中でこうした病気の症状に心当たりがある方は、是非鑑別を受けていただきたいと思います。

つらい痛み、症状から一日も早く解放されるように、心からお祈りしています。また、わたし達ができる最大限の施術・情報提供をしていきたいと考えています。

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