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2010年2月28日 (日)

東洋医学における健康と美容の関係

東洋医学では体内に熱がこもって上手に排出することができなくなると、にきびができると考えています。

そのため、にきびを何とかしたい、という方がいらした場合には、熱がこもりやすい臓器が何かを特定し、その臓器の治療を行います。

胃がむかむかすると言って来店された方が、治療の過程でお顔と背中のニキビが綺麗になくなってしまった、ということもあります。

このように、根本にある疾患を特定し、治療をすることが長期的に美しさを保つためには、とても大切です。

こうした、健康と美しさはとても近い関係にある、という考え方を「健美(けんび)」と言います。東洋医学の中でも中医学では、この健美という考え方をとても大切にしています。

そのため、伝統的に皇帝や金持ち達は、鍼灸や漢方を健康維持と美容の両方の目的で使ってきました。

基礎疾患の治療には、どうしても時間がかかってしまいます。そのため、基礎疾患の治療だけではなく、美容面に特化した施術も行われてきました。

これがフランスやアメリカに伝わり、独自に進化したのが、美容鍼灸という技術です。

フランスでは、医師しか鍼を打つことが出来ないため、美容鍼は最高級エステに位置づけられています。

日本でも、ハリウッド女優や深田恭子さん、道端ジェシカさんが美容鍼を受けているという報道がされ、少しずつ「鍼灸って美容にも良いんだ」ということが知られてきたかと思います。

美容鍼はアメリカで発展したこともあり、手順(プロトコル)が整備されているため、経験が浅い鍼灸師でも取り組みやすいということもあり、多くの鍼灸院で美容鍼を始めています。

しかし、私自身は、美容鍼といえども、東洋医学に基づいて体質を分析し、本来の基礎疾患がどこにあるのかを理解することができる鍼灸師が行うべきだと考えています。

なぜなら、応急措置として、美容鍼で顔のむくみを取り、シミ・シワを薄くしたとしても、根本的な体質を改善しなければ、またすぐに元に戻ってしまうからです。

お客さま御自身が、根本治療は今は良いから、とりあえず見た目をなんとかして!とおっしゃるのであれば、それに従えば良いと思います。

しかし、体質改善をしたいと思った時に的確なアドバイスや施術ができないのだとしたら、それはとても恥ずかしいことだと思うのです。

根本治療をせずに、応急措置だけを続けるというビジネスは、実は、とても儲かります。しかし、それでは国家資格者に科せられている倫理基準を充たしていないと考えています。

初めは美容面からでも、鍼灸や東洋医学の考え方に触れるにつれて、根本的な体質改善にも興味を持っていただけたら、とても嬉しいな、と思うのです。

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