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2009年11月18日 (水)

数週間の修行で施術をして良いのだろうか?

おはようございます、オーナーの前田堅ことケンキチです。


今日は、真面目な話をしたいと思います。長いですけど、大切なことなので最後まで読んでください。

はり・きゅう、捻挫などケガの治療には、本当は日本の国家資格が必要です。でも、資格がなくても技術が高い方はいます。なので、国家資格を持っていることが良い治療家の条件ではありません。(一応、この記事の最後に、資格の種類と名乗れる名称を記載しました。)


恥ずかしい話ですが、僕は、国家資格を取った後、患者さんの体に触るということが怖くて仕方ありませんでした。「とりあえずは対応できるな」と思えるようになったのは肩こりや腰痛の緩和は約1年、寝違えやぎっくり腰の方に対しては3年程度たったころです(僕は、どちらかというと器用なので、このスピードは遅くないと思います)。

でも、リラクゼーション系・リフレのお店の中には、2週間くらい練習をして、 その後ですぐに施術させるところがあります。施術未経験の人に1ヶ月だけカイロを勉強させて開業させるというフランチャイズチェーンまであります。

僕は、他店や他業種のことを悪く言うのが好きじゃないです。だけど、1ヶ月で開業って。。。。これは、あまりにも暴挙です。そんなに、人の体は単純ではないと思います。


リラックス系のお店なら、重症な人は来ないからいいじゃないか、という人もいます。重症患者を見分けて施術を断れるという自信があるなら、それでもいいと思います。でも、人の体を触り始めて半年や1年程度の人が、本当にその見分けがつくのか、僕はとても心配です。

この心配にはちゃんと根拠があります。とてもプライベートな話になりますが、今日は、本人の了解も得て、妻の話を書きたいと思います。


僕の妻は、線維筋痛症という難病でした。全身の筋肉がつれて痛み、風が吹いても、洋服が触れても傷むという病気です。

僕は、彼女の治療に初めて入った時この病気のことを知りませんでした。(アナウンサーの方がこの病気で自殺するよりも前のことで、本当に知名度の低い病気だったんです。)でも、触った瞬間に、彼女の体が施術家としての僕の指に語りかけてくるものを感じました。

普通の治療じゃいけない。この人の体は、何かが違う。

そう思いました。そして、どうやって治療すべきかを考えました。


線維筋痛症の患者さんに対して治療の間隔を空けるのは厳禁です。毎日の治療が必要です。また、痛みそのものに触れず、別の場所から治療を始める方が良いこともあります。僕は、そんなことは知りませんでした。でも、患者さんの体に真剣に向き合うことで、それは自然と分かりました。

彼女は、線維筋痛症の治療のため、いろいろな治療院を回ったそうです。痛みがある個所に直接針をうつ鍼灸師、痛みがひどいといっているのに、指圧をする按摩師「患者の体を見てない」「患者の体の声を聞いてない」治療家もどきが、たくさんいたそうです。


治療家が治療をすることで症状を悪化させる。そんなことはあってはいけないと思います。

でも、妻が回った60店舗以上の治療院・マッサージ院・整体院の中で、線維筋痛症と普通の肩コリの区別をできたのは、たったの3院だったそうです。(そしてそのうちの2つは鍼灸整骨院、1つはリフレクソロジーのお店だったそうです。)


僕たちは、自分たちの技術が特別すごいとは思いません。僕たちは、ごく普通の鍼灸整骨院(接骨院)です。では、なぜ妻の体が普通と違うと気が付けたのか。

答えは簡単です。

僕たちは、お客さまの体を真剣に観察しているからです。10年程度の経験を積み、そして真剣に体と体の反応を観察していれば、線維筋痛症と普通の肩こりの区別はつきます。そして、何か違うと思ったら、そこから調べれば答えにはたどり着けます。


まともな施術家というのは、お客さまの体から学ぶことができます。しっかりとした技術者の下で修業をする。そして、お客さまの体と真剣に向き合う。僕は、医療事故というのは、こんな単純なことで防げると確信しています。


あ、一応最後に書いておきます。当店の施術スタッフは経験豊富な国家資格者です。施術スタッフの施術経験年数は延べ35年。この35年間で、施術事故は一件もありません。みんな、普段はバカばっかり言っていますが、施術に対しては真剣です。

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資格の種類と名乗れる名称

原則として「鍼灸院」「接骨院」 「整骨院」「按摩」「指圧」「マッサージ」という看板を出しているところは日本の国家資格者がいます。日本の国家資格を取得するためには3年間専門学校に通い、国家試験に合格する必要があります。「カイロ」はアメリカの国家資格か日本の民間資格。「整体」は 民間資格です。(鍼灸師が整体院を開いていることもあります。)アロマは日本では素人が平気で利用していますがフランスでは処方箋が必要な「薬効」があるものです(当然、副作用もあります)。

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いつものYo-jouからのお願いです。

本日、施術を受けられ方へのアンケートフォームはこちらです。Yo-jouをより良くするため、ご協力をお願いいたします。

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コメント

コメント頂きありがとうございます。

興味深く読ませて頂きました。
技術もないのに医療行為をしている人、沢山いますよね。
たった数週間で、解剖学も勉強せずに開業・・。
それが世間一般では”先生”となってしまっているシステムには私も以前から疑問を持っています。
「腰が痛いから腰の治療」という様に、部位だけで治療法を分けているとんでもないところもあるそうですよ。
「腰が痛い」と一言で言っても、捻挫の場合もあるし、ぎっくり腰の場合もある。
ヘルニアであっても痛い部位が腰であれば同じ治療をするそうです。
そんな馬鹿げたところへ行って悪化してしまった患者さんを何人も診た事があります。
残念ながら一般的には国家資格でも数週間のトレーニングでも、同じ様に見られてしまうんですよね。
腹立たしいです。
でも技術の差は歴然です!
きちんと診る事ができて初めて治療になるのだと思います。
医学の進歩と共に自分の技術もまだまだ磨いて行きたいですね。

投稿: alexis | 2009年11月18日 (水) 19時17分

alexisさん
コメントありがとうございます。

>技術もないのに医療行為をしている人、沢山いますよね。

そのとおりですよね。この記事で夫が書いているとおり、わたしは線維筋痛症の治療で60院をまわっています。これだけの数回って、納得がいく技術と説明をしたのはたった3店舗です。これが、日本の現状だと思います。

わたしの病気に気が付いた方のお一人は、リフレをしているアロマテラピストです(現在はイギリスで来年のリフレ国家資格受験のための準備中)。

資格と看板にあぐらをかいた商売をしている人はたくさんいたようで、この60店舗のうち約20店舗は鍼灸を取得後30年以上経過している老舗の治療院です。

問診もせず、体もさわらずに、学生と思われるバイトに「温熱→電気→マッサージ」というルーティンをさせようとしたところがほとんどです。

治療院がこんな状況だからこそ、いいかげんなボディケアもどき店が平気で跋扈するのだと思います。

なので、国家資格取得者が技術が高い、というわけでもないとは思います。

>「腰が痛いから腰の治療」という様に、部位だけで治療法を分けている

この数年、日本では、クイックマッサージと称して、全身の調整をすることができないチェア施術を中心に展開している店舗が大半です・・・・

マッサージを受ける側も、洋服が乱れない、気軽、といってチェアでの施術を好む人が多いです。

日本人全体が「からだの声」を聞くことができなくなっていて、マッサージを痛みどめ変わりの応急処置として使うようになってしまってる、と悲しくなります。

投稿: 前田あみ | 2009年11月20日 (金) 14時38分

線維筋痛症のものです。私の体を触ってわかる人はいないようです・・「こり症ですね」「気の持ちようです」だいたいこれで終わりなんです。どうしましょう。あ、でも半年~山形に行きました。そこの鍼の先生に月二回やってもらってます

でも月二回ではまだまだ・・近くで探しているのですがなかなかないです。このまま一生この病気に負けたくないっと思いつつ・・子育てで休めず。疲労感、痺れ強くなってきました。もともと痛みはちくちくぐらいですが全身です。らっくんのような治療院ず増えること、また見つかること

とにかく温めること、ほぐすこと、のばすこと、休むこと心がけてみますね。食事も改善します★

投稿: みり | 2009年11月23日 (月) 14時01分

みりさん
コメントありがとうございます。

私は、腕がいい鍼灸師はたくさんいると思っています。一番の問題は、
①日本では鍼灸師や柔道整復師が「偽医療」という扱いをうけて、治療家としての自信を失っていること
②自分では良いと思った施術方針であっても、医師が推奨しているものでないかぎり、患者に自信を持って伝えられないこと
③鍼灸接骨院に、重症患者が来るはずがないと、はじめから重症性の可能性を外していること

があると思っています。なので、もしかしたらみりさんのご自宅の周辺でも、しっかりとした技術はあって、単に自信がないだけ、という鍼灸師・柔整師がいるかもしれません。

このブログでは、患者さんだけではなくて、施術家の方にも参考にしていただける情報を発信していけるようにがんばります。

みりさんがお近くで、毎日通える治療院が見つかるように心からお祈りしています!またコメントください。

投稿: 前田あみ | 2009年11月25日 (水) 16時12分

私の周りでは逆に自信を持っている方のほうが多いような気がします。こんなふうに・・とかここの記事とかを見せても?という感じになってしまって。。自信があるのはいいことなんですけど。この病気自体を知らない、整体の分野ではないと考えている方がほとんどでした。筋筋膜疼痛には燃えている治療院を見つけたので通ってはいます

しっかりとした技術ってなんだろう涙私もわからないのでだめなんですけどね。。探してみます。いろいろありがとうごさいました。諦めませんっ

投稿: みり | 2009年11月27日 (金) 00時09分

みりさん
そうなんですね。自信が過信になってしまうのも恐いんですけどね。。。。

ただ、私は人(とくに患者さん)の意見に耳を傾けられない方というのは、本当は自信がないのだと思います。

本当に自信があれば、他人の技術を批判するよりも、少しでも自分を高める足しにならないかと新しい情報を吸収しようとしますから。。。。

夫にインタビューをして、治療に関する情報を引き出しているので、いろいろとアップしていきますね。

ぜひ、みりさんが気がつかれたことや、こういう施術が良かったといったこと、良かった治療院なども教えてくださいね。

投稿: 前田あみ | 2009年11月30日 (月) 20時11分

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