おはようございます、オーナーの前田堅ことケンキチです。
今日は、真面目な話をしたいと思います。長いですけど、大切なことなので最後まで読んでください。
はり・きゅう、捻挫などケガの治療には、本当は日本の国家資格が必要です。でも、資格がなくても技術が高い方はいます。なので、国家資格を持っていることが良い治療家の条件ではありません。(一応、この記事の最後に、資格の種類と名乗れる名称を記載しました。)
恥ずかしい話ですが、僕は、国家資格を取った後、患者さんの体に触るということが怖くて仕方ありませんでした。「とりあえずは対応できるな」と思えるようになったのは肩こりや腰痛の緩和は約1年、寝違えやぎっくり腰の方に対しては3年程度たったころです(僕は、どちらかというと器用なので、このスピードは遅くないと思います)。
でも、リラクゼーション系・リフレのお店の中には、2週間くらい練習をして、
その後ですぐに施術させるところがあります。施術未経験の人に1ヶ月だけカイロを勉強させて開業させるというフランチャイズチェーンまであります。
僕は、他店や他業種のことを悪く言うのが好きじゃないです。だけど、1ヶ月で開業って。。。。これは、あまりにも暴挙です。そんなに、人の体は単純ではないと思います。
リラックス系のお店なら、重症な人は来ないからいいじゃないか、という人もいます。重症患者を見分けて施術を断れるという自信があるなら、それでもいいと思います。でも、人の体を触り始めて半年や1年程度の人が、本当にその見分けがつくのか、僕はとても心配です。
この心配にはちゃんと根拠があります。とてもプライベートな話になりますが、今日は、本人の了解も得て、妻の話を書きたいと思います。
僕の妻は、線維筋痛症という難病でした。全身の筋肉がつれて痛み、風が吹いても、洋服が触れても傷むという病気です。
僕は、彼女の治療に初めて入った時この病気のことを知りませんでした。(アナウンサーの方がこの病気で自殺するよりも前のことで、本当に知名度の低い病気だったんです。)でも、触った瞬間に、彼女の体が施術家としての僕の指に語りかけてくるものを感じました。
普通の治療じゃいけない。この人の体は、何かが違う。
そう思いました。そして、どうやって治療すべきかを考えました。
線維筋痛症の患者さんに対して治療の間隔を空けるのは厳禁です。毎日の治療が必要です。また、痛みそのものに触れず、別の場所から治療を始める方が良いこともあります。僕は、そんなことは知りませんでした。でも、患者さんの体に真剣に向き合うことで、それは自然と分かりました。
彼女は、線維筋痛症の治療のため、いろいろな治療院を回ったそうです。痛みがある個所に直接針をうつ鍼灸師、痛みがひどいといっているのに、指圧をする按摩師「患者の体を見てない」「患者の体の声を聞いてない」治療家もどきが、たくさんいたそうです。
治療家が治療をすることで症状を悪化させる。そんなことはあってはいけないと思います。
でも、妻が回った60店舗以上の治療院・マッサージ院・整体院の中で、線維筋痛症と普通の肩コリの区別をできたのは、たったの3院だったそうです。(そしてそのうちの2つは鍼灸整骨院、1つはリフレクソロジーのお店だったそうです。)
僕たちは、自分たちの技術が特別すごいとは思いません。僕たちは、ごく普通の鍼灸整骨院(接骨院)です。では、なぜ妻の体が普通と違うと気が付けたのか。
答えは簡単です。
僕たちは、お客さまの体を真剣に観察しているからです。10年程度の経験を積み、そして真剣に体と体の反応を観察していれば、線維筋痛症と普通の肩こりの区別はつきます。そして、何か違うと思ったら、そこから調べれば答えにはたどり着けます。
まともな施術家というのは、お客さまの体から学ぶことができます。しっかりとした技術者の下で修業をする。そして、お客さまの体と真剣に向き合う。僕は、医療事故というのは、こんな単純なことで防げると確信しています。
あ、一応最後に書いておきます。当店の施術スタッフは経験豊富な国家資格者です。施術スタッフの施術経験年数は延べ35年。この35年間で、施術事故は一件もありません。みんな、普段はバカばっかり言っていますが、施術に対しては真剣です。
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資格の種類と名乗れる名称
原則として「鍼灸院」「接骨院」
「整骨院」「按摩」「指圧」「マッサージ」という看板を出しているところは日本の国家資格者がいます。日本の国家資格を取得するためには3年間専門学校に通い、国家試験に合格する必要があります。「カイロ」はアメリカの国家資格か日本の民間資格。「整体」は
民間資格です。(鍼灸師が整体院を開いていることもあります。)アロマは日本では素人が平気で利用していますがフランスでは処方箋が必要な「薬効」があるものです(当然、副作用もあります)。
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